しゃかいじん3ねんせい

くだまいたりするブログ

幕が上がる

初日にみてきたです!原作未読のままで見て、二度目は原作よんでからいこうとおもうので、シンプルに映画だけの感想!!!まあ穿った人間のだけど。

一言でいうと幕が上がるは部活系の青春映画のふりをした、産みの苦しみと表現の楽しさに目覚め、演出家として芸術の世界の扉を開くというひじょうに健康的で夢に溢れつつも、その実果てない芸術の坩堝に足を踏み入れるという非情にデカダンスな人生を選んだ人間の始まりという穿った見方をすればどこまでも悲しい気分になれる素晴らしい映画だった。いろんな考察のし甲斐がある映画っていいよね。万人には受けないんだろうなぁって思ったけど、ももクロちゃんがこういう映画に出るなんて思ってなかったからすごくうれしいなぁ。ばか売れはしないかもしれないけど、どこかで誰かの記憶に残って、たまにファンでもなんでもない人に見てもらえるような映画になったら素晴らしいと思う。

きっと楽しいことばかりじゃないし、苦しいことしかないかもしれないけど幕が上がったその先には暗い宇宙のような客席と未来があるんだろみたいな。そんな感じの終りが良かった。俺たちの戦いはこれからだENDというか。幕が開いてその先が暗いってとこがいい。2015年宇宙の旅だね!

ただ。そこから走れ!が流れるのはいただけない。走れだけじゃない途中のピアノアレンジ以外のももクロ曲は無くても成立したからむしろなくてよかったと思う。あれのせいで何度も現実のももクロが映画の世界にこんにちわしてくるんだよね……。いっそのこと私がももクロのファンでなかったら気にならないのかもしれないけど…そんなの最早無理だしなぁ……。中でも本編終了後の走れ!が一番いただけない。幕が上がって始まるのは演劇部の勝負の演技と、さおりの演出家としての人生なのに始まったのはももいろクローバーのライブとか……残念だよ…本当に残念だよ。ゼログラビディの邦題並にがっかりだよ。あの邦題のせいで、ラストのグラビディの文字が全く持って無意味になってしまったじゃないか…。あれを思い出すラストの残念感。折角いい終わりだから、そのまま青春賦でしっとり終わらせて、あまった時間で走れにすればよかったのに…勿体ないなーってかんじ。それいがいは良かった。

銀幕のももかがすげえ美人でマドンナってかんじがした。映画ってすごいな。ももかがすごいのかな。雰囲気出てたよね。あと地味に私は二年生の子が輝いてたと思う。ボブヘアっぽくてツインテの子のきらりと光る演技……!

幕が上がるはね、現在の進路とか、就職とか転職とか自分のやりたいことと現実のギャップに足がすくんで逃げたり挫折したことがある人や、今現在悩んでる人が見ると多分結構響くものがあるんじゃないかと思う。原作読んだらまた見に行きたいけどその前にドキュメンタリーが始まってしまう!!!